今まで遺骨が出てこなかった事は有りません
昔から年月がたてば、「墓に納められた骨が土に還る(かえる)」と言われてきましたが、実際のところお骨はどうなっているのでしょうか? お骨はすべて土になっているのでしょうか?近年、「墓じまい」をする家庭が増えてきて、当寺院でも時々係ることがありますが、今までのところ墓じまいをして墓からお骨がなく土ばかりだったということは一度も有りません。
原始時代の人の遺骨が出てきたという報道が・・・
先日、テレビで原始時代の人の骨が発掘され、その時代の研究に役立つという報道や、東京の方で原始時代の人の骨も発掘されたという報道もありました。このようなことから、私の考えでは墓に埋葬した遺骨は土に還る事はないと考えています。
ただ、土と遺骨の区別がつきにくいのも事実
ただ、墓石を取り除いて遺骨を拾おうとした時、見た目に土ばかりでどこに遺骨があるかわからないというのも事実です。
ざるのような容器を使って何度も洗うと・・・
土を掘りざるのような容器に掘った土を入れ水で流すことを何度か繰り返すと遺骨が現れてきます。正敬寺納骨堂ではこのような作業を繰り返し、遺骨をきれいな状態にし納骨堂に納めるようにしています。
なぜそこまでするのか・・・
当寺院では永代供養するに当たって一定の期間が経てばお骨で仏像(骨仏<こつぼとけ>)をつくり永代に供養しようと考えています。従ってお骨の状態が良くなければきれいな骨仏にするのが少し難しいような気がするという事と共に、亡くなった方に対し失礼のないようにしたいという考えからこのような作業をしています。
できあがった骨仏はだれの遺骨で造ったかという事も明記いたします。